ウレタンにアスベストが含有していた場合の処理方法
1 ウレタンにアスベストが含まれているかどうかの確認
まず最初に確認すべきなのは、撤去対象のウレタン(断熱材・接着剤・塗膜など)にアスベストが含まれているかです。
含有の可能性があるウレタン材料
- 1970〜1990年代に施工された建物の ウレタン断熱材、ウレタン吹付け材
- 特に「吹付け硬質ウレタンフォーム」で、耐火・断熱性能を高めるためにアスベストを混入していたケースがあります。
- 接着剤・下地調整材(ウレタン樹脂系)にも一部含有例があります。
📄→ 必ず事前調査(分析試験)を行い、「アスベスト含有有無」を確認します。
分析結果により、次の対応が分かれます。
2 含有していた場合(アスベスト含有ウレタン撤去)
この場合は、法令上の「アスベスト除去工事」として扱われます。
主なポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分 | 通常は「レベル1(吹付け材)」または「レベル2(断熱・保温材)」に該当 |
| 養生 | 密閉養生(負圧除じん装置付き)、床・壁・天井全面をポリシートで覆う |
| 除去方法 | ウレタンを手工具(スクレーパー等)で湿潤化除去。粉じんを抑制。 電動工具を使う場合は、集じん装置一体型に限定。 |
| 廃棄物処理 | 飛散防止処理(2重袋密封)し、特管物として適正処理。 |
| 作業員 | 特別教育を受けた作業員+作業主任者を配置。 |
| 空気環境測定 | 養生内外で粉じん濃度測定、完了時の清掃検査必須。 |
3 含有していない場合(非含有ウレタン撤去)
アスベストが含まれていない場合でも、粉じんや化学物質(イソシアネート残留)対策が必要です。
対応例
- 養生:簡易養生で十分(飛散防止目的)
- 保護具:防塵マスク・手袋・保護メガネ
- 廃棄物:産業廃棄物として適正処理(プラスチック類)
- 注意:古いウレタンは劣化して粉化していることが多く、吸入防止が重要。
4 現場での「荷台の養生」について(関連)
もし撤去したウレタン(アスベスト含有)の搬出や仮置きにトラック荷台を使用する場合は:
- 荷台は「床」として扱う
- 荷台上をポリシートで覆い、側面を立ち上げて密閉
- 飛散防止のため、完全密閉養生(床・壁・天井)+負圧管理を行う
- 養生撤去時は、清掃・湿潤化・HEPA掃除機で粉じん除去を行う
まとめ
| 状況 | 養生区分 | 除去方法 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| アスベスト含有ウレタン | 密閉養生(レベル1〜2) | 湿潤手作業 | 飛散防止・特管物処理 |
| 非含有ウレタン | 簡易養生 | 通常撤去 | 粉じん・VOC対策 |
アスベストは多岐の建材に含有していて、解体工事には対象箇所にアスベストが含有している場合、除去をしてからでなければその他の躯体解体等できません。それは空気中にアスベストを飛散させない為であり、作業に従事する作業する方たちの健康を守る為、近隣住民の方の健康を守る為でもあります
正しく、安全に作業工程を守り安心できる仕事を心がけて、仕事に邁進して行きたいですね


