石綿石膏ボード

石綿含有石膏ボードとは

1970年代後半~1990年代前半を中心に製造された石膏ボードの一部製品には、補強・耐火性向上のためにアスベスト(主にクリソタイル)が混入しているものがあります。

多くは「耐火・不燃性能を持つ特殊ボード製品」で、一般的な白い石膏ボード(9.5mmや12.5mm)には含まれていないことが多いですが、断定はできないため分析が確実です。


石綿が含まれる可能性の高い石膏ボードの特徴

現場でよく見られるパターン:

種類使用箇所傾向
耐火ボード共同住宅の界壁、厨房まわり、設備室含有例が多い
強化ボード(高強度)壁の衝撃対策、体育館含有例あり
防音・吸音ボードスタジオ、会議室含有例あり
難燃ボード商業施設など年代により含有例あり

※表面が紙クロス仕上げでも、内部に石綿混入の可能性あり。


製造メーカー・製品での推定

製造ラベル・刻印で判別できる場合あり。
例:

  • 吉野石膏
  • 神島化学
  • チヨダウーテ

年代と製品名によって含有の有無がリスト化されている資料が存在しますが、ラベルだけで100%判定はできないため、最終的には分析調査で確定


石綿含有石膏ボードのレベル分類(除去時)

レベル含有率粉じん飛散代表部位
レベル31%以上(ボード系)石膏ボード、ケイカル板、スレートなど

→ 石膏ボードはすべて レベル3扱い
特定粉じん作業(ますい法)対象


除去工法のポイント(レベル3)

工程内容
養生2重養生(床・壁)/負圧までは不要だが粉じん飛散防止を徹底
破砕防止丸ノコなどの切断禁止 → 基本はビス抜き・ボード一枚ごと撤去
湿式散水・界面活性剤散布で粉じん抑制
回収飛散防止袋(厚手ポリ袋2重)+掲示ラベル
仕上げ清掃HEPA掃除機・拭き取り
廃棄特別管理産業廃棄物(石綿含有産廃)

石綿含有石膏ボードのよくある現場トラブル

失敗リスク
切断して解体粉じん飛散 →違法
ビス隠しパテ部分から粉落ち局所飛散
場内かさ上げ・破砕廃棄拒否・損害賠償
産廃伝票を普通産廃で処理法令違反(罰則あり)

現場での判別フロー(おすすめ)

1️⃣ 製造年代・製品名確認
2️⃣ 図面・仕様書の確認
3️⃣ 刻印・ラベル確認
4️⃣ 推定NGなら分析依頼
 ↓
5️⃣ 含有 → レベル3除去
 未含有 → 通常解体

※ 曖昧な判断で進めると発注者トラブルが多い材料です。